パラリンピック初の金メダル獲得を目指して、8月24日に始まる東京パラリンピックに臨む代表内定メンバーが6月21日に発表された。

 12人の顔ぶれには、池透暢選手や池崎大輔選手ら前回2016年大会で銅メダルを獲得したメンバー7人に、パラリンピック初出場の5選手が選ばれ、倉橋香衣選手は女子選手として初めてメンバー入りした。最年長は46歳の島川慎一選手で今回が5大会目の出場で、最年少は19歳で初出場となる橋本勝也選手だ。

チームを率いるケビン・オアー日本代表ヘッドコーチは今回の選考について、「ベテランから若手まで層を厚く網羅したことで、とても理想的なライン(ラインアップ)が組めるようにできた。全体を通して、世界のトップレベルと渡り合うための準備が整った」と話し、自信を示している。

 キャプテンを務める池選手は、「自分もチームも過去最高の状態に仕上がっている。選手1人ひとりのパフォーマンスをチーム全体に集結して、社会に勇気を与えられるようなプレーで最高の結果を勝ちとりたい。様々な特長を持った選手がいるので、各国に対抗できるチームになっている」と話す。

 30歳の倉橋選手は「チームに選ばれてうれしく思う。みんなで金メダルを獲りたい。支えてくれている方々と喜べるように、大会までしっかり準備をしたい」と抱負を述べた。

日本の初戦は8月25日にフランスと

 車いすラグビー競技は8月25日に始まり、A組に入った日本は同日の初戦でフランスと戦う。その後、26日にデンマーク、27日に2016年大会優勝のオーストラリアと対戦する。

B組はリオデジャネイロ大会で銀メダル獲得のアメリカ、イギリス、カナダ、ニュージーランドによる戦いで、各組上位2チームが28日に行われる準決勝へ進出する。決勝および3位決定戦は8月29日で、すべて東京の国立代々木競技場にて行われる。

日本は同組のオーストラリアとの対戦がヤマ場と見られている。リオデジャネイロ大会では準決勝で敗れて最終的に3位になったが、2018年世界選手権では1点差で勝利を手にして初優勝を決めた。

 池選手は、日本のA組には強豪が揃ったとして「気が抜けない戦いになる。大事なのは初戦のフランス戦」として、「最近力を付けているチーム。どちらが流れを掴むか」と話した。

 オアーヘッドコーチも、「初戦がフランスで、とてもタフな試合になると予想しているので、まずはそこに集中する。1試合ごとにフォーカスして進めていきたい」と語っている。

 一方、4位に入った2012年ロンドン大会から3大会連続での出場となる池崎選手は、「ロンドン、リオとここまで悔しい思いもしながらやってきた。今回、自国で金メダルを獲れるチームだと思っている」と話す。

悲願の目標達成へ、43歳の池崎選手は「今までやってきたことを、自信を持ってやりたい。個人のパフォーマンスを向上させながらチームとしての戦術を上げていく」と話し、最後まで調整を続け、望む結果を勝ち取る意欲を示している。

車いすラグビー東京パラリンピック代表内定選手:

No Name Company Point Age
3 倉橋香衣   商船三井 0.5F 30
2 長谷川勇基 ソシエテ・ジェネラル証券 0.5 28
9 今井友明 三菱商事 1.0 38
1 若山英史 静岡銀行 1.0 36
23 小川仁士 バイエル薬品 1.0 27
22 乗松聖矢 SMBC日興証券              1.5 31
14 中町俊耶 コロプラ 2.0 26
4 羽賀理之 ペプチドリーム 2.0 36
21 池 透暢 日興アセットマネジメント 3.0 40
7 池崎大輔 三菱商事 3.0 43
13 島川慎一 バークレイズ証券 3.0 46
32 橋本勝也 三春町役場 3.0 19