ラグビー国際統括団体であるワールドラグビー はアラン・ギルピン氏を新最高経営責任者に任命しました。

前任のブレット・ゴスパー氏が退任した1月から、CEO代行として任務を果たしてきたギルピン氏(47)はラグビー界そしてスポーツビジネス界で高い評価を受けている人物です。

ワールドラグビーの事業運営について広く深いノウハウをもつギルピン氏は2014年にワールドラグビーに入り、ラグビーワールドカップ一連の事業運営に携わった後、2016年にワールドラグビーの統括責任者(COO)兼ラグビーワールドカップのマネジングディレクターに就任。以来2役をこなしてきました。

ギルピン氏はリーダーとしての優れたノウハウ、高い実行力をもった強力なチーム作り、ファンとプレーヤーの経験やイノベーションに焦点を絞った経営スタイルなどで男女ラグビーワールドカップを史上最も大きな成功に導きました。同氏は、今後の開催地選考モデルも変革し、開催地への関心度と開催によるインパクトがより高まりました。

今回の就任についてワールドラグビーのサー・ビル・ボーモント会長は次のように述べました。「ラグビーワールドカップのマネジングディレクター、そしてワールドラグビーの最高統括責任者として活躍してきたアランは、ラグビーファミリーに大変尊敬されている人であり、私も彼の情熱とエネルギー、イノベーション、そしてリーダーとしての技能には長年感心させられてきました。」

「ワールドラグビーの将来、ラグビーが真の意味でグローバルなスポーツになるため、また新興国でのサステナブルな成長に必要な活動に対するアランのビジョンにワクワクしています。 我々がラグビーファミリーとして共に直面しているチャレンジや機会など、ラグビービジネス一般における彼の深い知識、またリーダーシップとしての素晴らしい技量、ステークホルダーとの関係構築能力などが彼が傑出したリーダーであることを裏付けます。世界におけるラグビーにとって重要なワクワクする時期に入った今、彼を選んだことは正しい選択です。」

ワールドラグビーのベルナール・ラポルテ副会長も次のように加えました。「アラン・ギルピンの就任はワールドラグビーにとって素晴らしいニュースです。アランをはじめ優秀な候補者は数人いましたが、私は彼の就任を大変嬉しく思います。団体を前進させるために彼は適任であり、今後、特に2022年と2023年に開催されるワールドカップで一緒に仕事をしていけることを楽しみにしています。」

ラグビーとスポーツはギルピン氏のDNAの一部です。法務の経験をもつ同氏はIMGで9年間過ごし、2003年、2007年そして2011年のラグビーワールドカップの商権交渉の責任者として活躍しました。その後、SodexoとMike Burton Groupとの合弁会社に入社。2012年のロンドン五輪でホスピタリティープログラムを監督。このホスピタリティープログラムは賞を受賞しています。同氏はまた、ラグビーワールドカップ2015大会で公式ホスピタリティープログラムを記録的な成功に導いています。

記録を塗り替えた男子・女子ラグビーワールドカップを統括し、また、国際統括団体の近年の事業運営の変革に CEOとして重要な役割を果たしたギルピン氏が今、狙いを定めるのは未来です。

「ワールドラグビーの最高責任者に任命され、団体にとって実にエキサイティングなこの時期に団体を率いていくことができるのをこの上なく誇りに、また名誉に思います。」とギルピン氏。「新たな戦略計画の開始準備も整い、団体の優秀な人材と、今後の数年間を見据えて執行役員会が設定した野心的なゴールをもって、ラグビーの拡大にとって極めて重要な時期を迎える準備ができました」

「同時に、新型コロナの世界的パンデミックから世界が再び動き出し、多くの国々でラグビーがフィールドへの復帰を目指す中、我々が直面する挑戦についても承知しています。ワールドラグビーの加盟協会やパートナーの皆さまと協力しつつ、世界中のラグビーファミリーを拡大させるという我々の使命を果たすとともに、すべてのレベルにおけるプレーヤーウェルフェアと損傷予防の向上を目指します。新たなオーディエンスを魅きつけて繋がること、競争力のある感動的な国際大会を運営していくことが今後も我々の戦略の中心である続けると同時に、加盟協会やリージョナルアソシエーションと共に参加者拡大に向けて投資を続けていきます。」

「フランスで開催されるラグビーワールドカップ2023は、ラグビー生誕200年を祝う素晴らしい大会となるでしょう。またニュージーランドで開催するラグビーワールドカップ2021(2022年に延期)も、女子ラグビーの成長を目指して私たちが果たすコミットメントと投資活動の核となる大会です。私たちは男子・女子ラグビーワールドカップ2025年、2027年、2029年、そして2031年大会の開催地についても既に協議が始まっており、ラグビー最高峰の大会であるラグビーワールドカップ開催における長期的な確実性を担保し、収益拡大を牽引して更に投資を増やしていきます。これらの大会は、五輪種目であるラグビーセブンズ、そして毎年開催されるHSBCワールドラグビー・セブンズシリーズと共に世界中の少年少女たちがラグビープレーヤーに憧れる重要なパスウェイとなります。」