終わってみれば7本のトライを取っての勝利になったが、立ち上がりはなかなかリズムをつかめずに苦労した。

 初優勝を目指すジュニアジャパンは、試合開始前から降る雨の影響もあってか、序盤はハンドリングミスが続いて、なかなかリズムに乗れないでいた。しかし、前半17分、22メートルライン内のスクラムからショートサイドでつなぎ、パスを受けたCTB和田総一郎選手が先制トライ。SO高本幹也選手のコンバージョンも決まって7-0のリードを奪った。

 トンガAは直後のリスタートから攻め込み、21分にゴール前のラックからSH Siaosi Nai選手が持ち込んで5点。SO Patelesio Oneone選手のコンバージョンも成功して同点にすると、5分後にはPGで10-7とリードを奪った。

 だが、徐々にペースをつかんだ日本は31分に攻め込みん、SH新和田錬選手がキックパスを送ると、WTB山口楓斗選手が走り込んで押さえて逆転。

 さらに、前半終了目前にはNO8相良昌彦選手が突破。相手陣内深い位置でラックを繰り返し、最後はパスを受けた山口選手が華麗なステップで相手4人を交わして右ポスト脇に2連続トライをマーク。コンバージョンも決まって、日本が19-10で折り返した。

 ペースをつかんだ日本は、雨も止んだ後半に入るとポゼッションもアップ。後半10分には敵陣深くでの攻防で相手選手がペナルティでイエローカードを受け、数的優位になると、直後のスクラムからモールで押し込み、最後はトンガ出身のFLハラトア・ヴァイレア選手が押さえて5点を加えた。

 日本はFW戦で優位に立ち、後半19分にはゴール前のラインアウトから再びドライビングモールで、途中出場の松岡賢太選手がトライ。PGで加点した後、後半31分には途中出場の李承信選手が抜け出し、新和田選手がつなぎ、最後はフォローしていたベンチスタートのPR大賀宗志選手が受けてゴール下に飛び込んだ。

 さらに、日本はFWでプレッシャーをかけ続け、後半37分にはペナルティトライも獲得。後半はトンガに得点を許さずに勝利を手にした。

 試合後にトンガAのキャプテン、Oneone選手は、「最初の20分は相手にプレッシャーをかけることができたと思うが、立て続けにトライをされて気持ちが切れてしまった。日本のインサイドでのプレッシャーも強かった」と肩を落とした。

 ジュニアジャパンの相良主将からは、「前半自分たちのラグビーができなくて、出来は良くなかったが、結果的には勝ててよかった」と反省の弁が口をついた。

 ジュニアジャパンの次戦は3月10日にサモアAと対戦するが、相良主将は「後半やったようなハイテンポな、パスの多いラグビーで、今日とは違う形で勝ちたい」と次へ目を向けていた。

チームを率いる水間良武監督は、「桜のジャージーを着て国を代表して戦うプレッシャーの中、選手たちが100%楽しみ、100%努力して、1プレー1プレー考えて、各自が自分の役割を遂行してチームとして戦った」と評価する。

現在、世界各地で新型コロナウィルスによる感染拡大の影響が出ているが、ジュニアジャパン指揮官は試合前にその現状についても触れて、選手たちにジュニアジャパンのラグビーで「見ている人が少しでも元気になり、気持ちが明るくなれる試合を届けよう」と語りかけたという。

フィジーWはサモアAに勝利

 第2試合に登場したホスト国のフィジー・ウォリアーズは、開始早々に2トライを奪って優位に立つと、前半半ばには1トライ1コンバージョン、1PGを加えてリードを26-0と大きく広げた。

 さらに前半30分にはサモアAのLO Skelton選手がイエローカードを受けて一時退場になる。フィジーは前半終了直前に、SO Tuidraki Samusamuvo選手がこの日2本目のトライを決め、SH Simione Kuruvoli選手のコンバージョンも決まって、前半を29-0で折り返した。

 しかし、フィジーはミスも多く、後半になるとサモアが反撃。後半開始から8分、WTB Owen Niue選手がトライを決めて5点を返した。だが、その後は加点をすることはできず、1トライにとどまった。

「かなり厳しい試合だった。僕らは状況にうまく対応できなかった。特に守備を遂行できなかった」とサモアAのNO8 Joseph Maranata Faleafaga選手は振り返った。「できるだけ相手を外に押し込もうとしたが、うまくいかなかった」と語った。

 一方、フィジー・ウォリアーズのKele Leawere監督は勝利したものの、「ミスが多かった」と話し、パフォーマンスには満足していなかった。ボールをキープして、パスをつないでフェーズを重ねて試合を組み立てるプランが、「選手たちはフィジースタイルのラグビーばかりをやりたがって」うまく遂行されなかったと明かし、次戦への課題と話した。

Leawere監督は、「勝ったのは良かったが、次戦へ向けて、まだまだやるべきことが多い」と語った。

 ワールドラグビーパシフィック・チャレンジは、ジュニアジャパン、トンガA、サモアA、フィジー・ウォリアーズが出場。次の各国代表入りを目指す若手で編成された4チームで1回戦総当たりで対戦し、優勝を競う。

 第2戦は3月10日にジュニアジャパン対サモアA、フィジー・ウォリアーズ対トンガAが行われ、同14日に最終戦が行われる。いずれもスバのANZスタジアムにて開催される。

  ワールドラグビーパシフィック・チャレンジ2020は、全試合がワールドラグビー公式サイトwww.world.rugby、またはフェイスブック、YouTubeにてライブストリーミングで配信されます。ただし、ニュージーランドとフィジーはジオブロッキング対象となる。

Photos: Zoomfiji