招待参加しているシドニー大会の最終日、女子セブンズ日本代表は9位決定戦に進んでスペインと対戦。33-17で勝利した。

 日本は立ち上がりから勝利への強い気持ちを前面に出して、開始1分で堤ほの花選手がフットワークを活かして相手選手をかわし、インゴールへ走りこんで先制。今大会で初めてキャプテンを務めた堤選手は、直後のリスタートからもスピードで相手を振り切る好プレーで連続トライをマークした。

 スペインに1トライを返されたものの、前半終了直前に日本は再びトライ。鈴木彩夏選手の突進を起点に、フォローした弘津悠選手がしっかり5点を決めて、日本が19-5で前半を折り返した。

後半スペインにトライを許したものの、日本はバティヴァカロロライチェル海遥選手、中村知春選手の連係と大竹風美子選手のスピードを活かしたプレーで2トライを加えて点差を広げた。最後にスペインに1トライを返されたものの、33-17で勝利した。

9位終了は、コアチームとして参戦していた2018年シーズンのアメリカでの第4ラウンド以来だ。ゲスト参加で出場した今季アメリカ・グレンデールでの第1ラウンド、ドバイでの第2ラウンドが10位、12位を経て今季ベストの成績だ。各ラウンドでベスト8入りを目標にしているが、あと一歩という結果になった。

「目標には届かず、9位という結果で終えたことは非常に悔しい」と女子セブンズ日本代表の稲田仁ヘッドコーチは言った。だが、「前回のドバイ大会以降に取り組んできた、キックオフでのボールの獲得、攻撃の継続をトライにつなげるという部分では、成長を見ることができた」と話し、今夏の東京オリンピックへ向けて進めているチーム強化の手ごたえを認めた。

ただ、日本はもう少し順位を伸ばしていた可能性もあった。

前日の大会初日、プール初戦でニュージーランドに0-28、イングランドに5-26と敗れたのち、2日目のプール最終戦で対戦したロシア戦で、日本はバティヴァカロロライチェル海遥選手と中村知春選手のトライで12-7とリードを奪っていた。

しかし、試合終了目前にロシアが粘り強さを発揮。自陣でのランクからボールをつなぎ、パスを受けたBaizat Khamidova選手が右サイドから日本選手の間を抜けて独走。ゴールに持ち込んで同点トライを決め、コンヴァージョンも決めて逆転に成功。日本は勝利を取りこぼした。

最下位でプール戦を終えた日本だったが、4位終了チームの中で得失点差で上回って9位決定戦へ進出していた。

サクラセブンズの堤キャプテンは、「悔しい試合もあったが、最後の試合に勝ったことを次につなげたい」と結果を前向きにとらえる。

堤選手は、粘り強くプレーできた守備には手ごたえを口にしたが、攻撃面では「点を取り切れずにミスから失点した」と課題を指摘。今後へ向けて「落ち着いてプレーすること、インパクトプレーヤーがいない分、みんなでつないで運動量で相手に勝ること。この2点に取り組んでいきたい」と語った。

また、稲田ヘッドコーチは、「東京五輪に向けて、自分たちの目指す戦い方をより明確にし、それを実現させるためのフィジカル、スキル、マインド、インテリジェンスのすべてをレベルアップさせていきたい」と話した。

 なお、優勝は今季3度目の決勝での顔合わせとなったカナダとの対戦を33-7で制したニュージーランド。今シーズン初戦こそ3位だったが、その後は第2戦から今回まで4ラウンド連続で優勝し、今季シリーズ総合順位で勝ち点96。総合順位で2位のオーストラリアに16ポイント差をつけて、単独首位を走っている。

 2位のカナダは今回ポイントを80と伸ばし、今大会3位決定戦で12-10でフランスに競り勝ったオーストラリアと同率で並ぶ。フランスは10ポイント差で総合4位につけている。

 女子の次のラウンドは、4月3-5日に香港で開催される。

 

男子日本代表は1分3敗

 今大会には男子セブンズ代表も招待参加。プール初戦でホスト国のオーストラリアと対戦して7-33で敗れ、第2戦ではアメリカに7-45と大敗を喫した。

 2日で最終日のプール最終戦でスコットランドと対戦し、こちらも女子チーム同様、あと一歩のところで勝利を逃した。

 ジョゼ・セル選手の力強い突破から加納遼大選手の先生トライと、同点にされた後の前半終了直前に野口宜裕選手のトライが生まれた。前半4分には、津岡翔太朗選手も相手陣内に切り込んで、山内俊輝選手の5点につなげた。

前半21-14で折り返したものの、試合終了間際にスコットランドに1トライ1コンヴァージョンを決められて同点にされ、勝利を逃した。

 プール3戦全敗となった日本は、3試合の成績により13位決定戦に臨み、こちらもスペインと対戦した。

 前半は押し込まれる展開となり0-14で折り返したが、後半は再びセル選手が相手を翻弄。パスを受けた津岡選手がトライ。コンヴァージョンも決まって7点差に追い上げた。

 さらに、中川和真選手が抜け出して走り、トライ目前まで持ち込んだが、最後のところで相手選手のタックルにトライはならず。スペインがリードを守って逃げ切った。

 日本は1分け3敗となり、14位で今大会を終えた。

 キャプテンを務めた桑水流裕策選手は、チームにとって、五輪メンバー入りへの生き残りで自分自身にとっても「大事な大会と位置付けて臨んだが、勝つことができずに大変悔しい」と話した。

 日本はこのあと、来季ワールドシリーズの出場権をかけて、ワールドラグビーセブンズ・チャレンジャーシリーズに出場する。

2月中旬にチリ、同下旬にウルグアイで開催される2ラウンドを通じて上位8チームに入れば、4月上旬に香港で行われるチャレンジャーシリーズのプレーオフに出場できる。

チームを率いる岩淵健輔ヘッドコーチは、先週のニュージーランドのハミルトンでのラウンドと今回のラウンドを振り返って、「選手たちは、オリンピックを意識して全力でアピールしてくれている」とコメント。今月行われるワールドシリーズ昇格のための予選ラウンドへ向けて、「この2大会で課題となった『勝ち切り方』を、南米での2大会へ向けて、しっかりと詰めていきたい」と話した。

 なお、シドニー大会の優勝は、決勝で南アフリカに12-10と競り勝ったフィジー。昨季のシリーズ王者が今季4ラウンド目での今季初優勝で、総合ランクでも5位へ浮上した。南アフリカは今季2度目の2位で、総合ランクも2位を維持。今大会9位と振るわなかったフランスに11ポイントリードしている。シドニーでの3位はアメリカで、イングランドを17-10で下した。

 男子シリーズ次のラウンドは、2月29日-2月1日にロサンゼルスで開催される予定だ。