6月4日から約1か月以上行われてきた日本代表チームの宮崎合宿が終了した7月17日(水)、9月に始まるラグビーワールドカップ前の最後の国際大会であるパシフィック・ネーションズカップ(PNC)に臨む、日本代表メンバーが発表になった。
31人のメンバー(FW18人、BK13人)には、主将のリーチマイケル選手(東芝)のほか、SH田中史朗選手(キヤノン)、SO田村優選手(キヤノン)、WTB福岡堅樹選手(パナソニック)ら2015年ラグビーワールドカップ代表メンバーから11人が入り、38歳で今春代表復帰したLOトンプソンルーク選手(近鉄)も名を連ねた。
ノンキャップは、HO木津悠輔選手(トヨタ自動車)、LOジェームス・ムーア選手(宗像サニックス)、FLピーター・ラブスカフニ選手(クボタ)の3選手で、ムーア選手とラブスカフニ選手は今大会初戦までに代表資格取得予定としてメンバー入りとなった。
このほか、FL/NO8姫野和樹選手(トヨタ自動車)、SH流大選手(サントリー)ら、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチの下で活躍してきた顔ぶれが揃い、WTBアタアタ・モエアキオラ選手(神戸製鋼)は、東海大学を経てスーパーラグビーのチーフスでプレーした経歴を持つ。
最多キャップ保持者は田中選手で69キャップ。以下、64キャップのトンプソン選手、59キャップのリーチ選手と続く。
その一方で、5キャップ以下の若手が、モエアキオラ選手(3キャップ)、HO堀越康介選手(サントリー、2キャップ)、PR三浦昌悟選手(トヨタ自動車)とPRヴァルアサエリ愛選手(パナソニック)の4人いる。
「全体的に若手と経験のある選手のバランスが良いスコッドになった」と話すジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチは、「全てのポジションに質のある選手が揃っているので全てのポジション選択に悩んだが、怪我人もいるので、新たな選手に機会を与えて、ワールドカップでやれるのかを見たいと考えた」と説明した。
さらに指揮官は、「これはあくまでもPNC用のメンバー。いいプレーをすればスコッドに残るし、そうでなければ変えられる。テストマッチは毎回そういう考えで臨んできた」と話し、選手の奮起に期待を示した。
PNCには6チームが出場し、3チームずつ2組分かれて、各チームが異なるプールのチームと総当たり戦を実施。勝点により順位を決定する。プールAはフィジー、トンガ、アメリカ。プールBは日本のほか、カナダ、サモアという組み合わせだ。
日本は7月27日(土)の岩手県釜石鵜住居復興スタジアムでのフィジー戦を皮切りに、8月3日(土)に大阪の花園ラグビー場にてトンガと対戦。8月10日には場所をフィジーの首都スバに移してアメリカと対戦する。国内2会場は、いずれもワールドカップで使用される会場だ。
日本代表チームは、7月21日(日)から大会へ向けた準備合宿を行う。
なお、大会では各試合の勝点は勝ち4、引き分け2、負けは0。不戦勝の場合も0とし、勝敗に関係なく4トライ以上を挙げた場合と、7点差以内の敗戦の場合にボーナスポイントとして勝点1が与えられる。
勝点で並んだ場合は、当該チーム間の勝利数、全試合の得失点差、得失トライ差、総得点、総トライ数で順位を決め、いずれでも決まらない場合は当該チーム間による抽選を実施して決める。
日本代表 パシフィック・ネーションズカップ2019登録メンバー:
PR―稲垣啓太(パナソニック、 25 caps)、木津悠輔(トヨた自動車、‐)、三浦昌悟(トヨタ自動車、5)、ヴァル アサエリ愛(パナソニック、5)
HO―坂手淳史(パナソニック、13)、堀江翔太(パナソニック、58)、堀越康介(サントリー、2)
LO―トンプソン ルーク(近鉄、64)、ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモ、9)、ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機、11)、ジェームス・ムーア(宗像サニックス、‐)
FL―ツイ ヘンドリック(サントリー、43)、徳永祥尭(東芝、10)、布巻峻介(パナソニック、7)、リーチ マイケル*(東芝、59)、ピーター・ラブスカフニ(クボタ、‐)
FL/NO8―姫野和樹(トヨタ自動車、9)
NO8―アマナキ・レレイ・マフィ(NTTコミュニケーションズ、22)
SH―茂野海人(トヨた自動車、7)、田中史朗(キヤノン、69)、流 大(サントリー、15)
SO―田村 優(キヤノン、54)
SO/CTB―松田力也(パナソニック、16)
WTB―福岡堅樹(パナソニック、30)、アタアタ・モエアキオラ(神戸製鋼、3)、レメキ ロマノラヴァ(ホンダ、8)
CTB―ウィリアム・トゥポウ(コカ・コーラ、6)、中村亮土(サントリー、16)、ラファエレ・ティモシー(神戸製鋼、14)
FB/WTB―松島幸太朗(サントリー、30)
FB―山中亮平(神戸製鋼、12)
注:* はキャプテン、所属のあとの数字はキャップ数