昨年のワールドラグビーU20チャンピオンシップで最下位に終わり、今大会への出場となったU20日本代表は、「1年での昇格が大きな使命」(遠藤哲ヘッドコーチ)として、優勝を決めてU20チャンピオンシップへの復帰を目指しています。
5回の合宿や今年3月のワールドラグビー パシフィック・チャレンジ2017を経て選んだ28人のスコッドはFW16人とBK12の構成です。
遠藤ヘッドコーチは、「大きなプレッシャーを跳ね返せる精神力が前提。挑戦し続けられる選手、成長し続けられる選手、相手の穴のないディフェンスに穴を開けられる、そういう力や意思を持っている選手を選んだ」と説明しました。
パシフィック・チャレンジに挑んだジュニア・ジャパンのメンバーからは11人がスコッド入り。その中には、フィジーでの大会で全3試合に先発したSO眞野泰地選手(東海大学)、キッカーとして3試合で37得点を挙げたSH齋藤直人選手(早稲田大学)、トンガA戦で3トライを決めて日本の42-33の勝利に貢献したFLファウルア・マキシ選手(天理大学)らが名を連ねています。
眞野選手は今回のチームでキャプテンに指名され、遠藤ヘッドコーチは「何事に対しても真摯で、大きな熱を持っている。短期で集まって戦う大会でチームの芯を決めていく選手。彼がキャプテンをやることで、よりポジティブにやれる選手が生れてくる」と、眞野選手の周囲への影響力に信頼を寄せています。
また、唯一の高校生メンバーはWTB福井翔大選手(東福岡高校)で、高校でのNO 8とは異なる役回りですが、フィールドの端で身体能力やアグレッシブさを活かしたプレーが期待されています。
日本指揮官「過酷な大会」
8チームが出場する今大会で、日本はプールAで8月29日(日本時間30日)にチリ、9月2日(同3日)にカナダ、9月6日(同7日)ナミビアと対戦します。プールBはフィジー、香港、ポルトガル、開催国ウルグアイによる戦いです。
優勝チームのみが2018年のワールドラグビーU20チャンピオンシップへ昇格し、今年のU20チャンピオンシップで最下位に終わったサモアと入れ替わります。各プールでの最終順位同士で9月10日に順位決定戦が行われ、優勝するためには、1位でプール戦を突破しなければなりません。
遠藤ヘッドコーチは、「過酷な大会で、我々のプールも相当しんどい。大きな壁になると思うが、その壁を破るための準備をしてきた。試合当日に選手が自信を持ってプレーできるようにプランニングしたい」と話しています。
大会へ向けて日本チームは8月6日から国内合宿を行ない、トップリーグのリコーなどとの練習試合も予定しています。8月中旬にウルグアイ入りし、現地で最終調整に臨みます。
遠藤ヘッドコーチは、「日本は1年で昇格したことはないが、選手たちに『前例にないチームになろう』と言っている。選手自身も意気込みを感じている様子だし、それをやれる選手が集まってくれた」と、期待を口にしました。
U20日本代表
FW:有藤孔次朗、安 昌豪、鎌田慎平、新井望友、武井日向、中野 幹、藤井大喜、伊藤鐘平、堀部直壮、杉原立樹、箸本龍雅、ファウルア・マキシ、粥塚 諒、佐々木剛、土谷深浩、フェインガ・ファカイ
BK:齋藤直人、末 拓実、岸岡智樹、眞野泰地(キャプテン)、古賀由教、福井翔大、本郷泰司、山菅一史、山本悠大、中 考祐、松岡祐斗、山沢京平