Gabby Cantornaは、キャリア最大の試合の一つに臨む準備を進めているが、勝敗を超えて大切なことがあることを理解している。 

「ラグビーをクリーンに保つことが、このスポーツの誠実さを守るのです。ラグビーは誰にでも開かれていて、さまざまな体型や体格の人がプレーできるスポーツです」と、Cantornaは土曜に行われるプールAの大一番、USA対サモア戦の前日に語った。

彼女を含め、RWC2025のプールステージ最終戦に出場する全選手は、ピンク色のTシャツに「Keep Rugby Clean(ラグビーをクリーンに)」の明確なメッセージを胸に掲げてウォームアップを行う。Cantornaはそのことを誇りに思っている。 

「特に次の世代の若い選手たちにとって、このメッセージはとても大切です。全員が公平な立場で戦える環境を守ることが重要なんです」と、今大会初出場で準々決勝進出に望みをつなぐ大勝を狙うCantornaは語った。 

「努力で優位性を」

RWC2025は、ワールドラグビーが運営するすべての大会と同様、世界アンチ・ドーピング規程に準拠しており、教育・徹底的な検査・選手の権利保護を基本に据えている。大会前からリスクに基づく検査プログラムを実施し、さらに大会期間中はUK Anti-Doping(UKAD)と連携した広範な検査体制を敷いている。

こうした取り組みは、日々ラグビーに人生を捧げる選手や関係者から全面的に支持されている。 

「私たちは余計な“力”など必要としていません。私たちが求める優位性はフィールド上での努力から得るものです。だから週末にTシャツを着てプレーすることで、『Keep Rugby Clean』のメッセージを世に広めたいと思います」と、USAの準々決勝進出を阻止しようとするオーストラリア共同主将のEmily Chancellorは語った。

「正しいやり方で」

教育はワールドラグビーの取り組みの核であり、その重要性をCantornaも十分理解している。 

「若い選手たちに伝えたいのは、“食べ物にこだわりなさい”ということです。サプリに含まれる栄養素の多くは自然の食材から摂取できます。自分の体に取り入れるものに細心の注意を払い、食生活を大切にしてください。近道をすれば、必ずいつか自分に返ってきます。だから正しいやり方で、誠実さを持って取り組むべきなんです」と30歳が語る。 

同チームのKristin Bitterも強く同意する。 

「ここまでたどり着くまでに本当に多くの努力を重ねてきました。目標を持って、正々堂々と成し遂げることほど素晴らしいことはありません。その方がずっと誇らしい気持ちになれます」と24歳の彼女は語った。

「とても大切なこと」

これはChancellorにとっても重要なポイントだ。ラグビーは今、素晴らしい状態にあり、選手・関係者・運営すべてがその状態を守るべきだと考えている。 

「女子ラグビーはいま本当にボディポジティブで、誰もが参加しやすい環境にあります。SNSを通じて多くの選手が自分を発信していて、皆、自分の体や個性に誇りを持っています。その姿勢は『Keep Rugby Clean』の理念とぴったり重なります。」とChancellorは強調した。 

「これは本当に大切なことです」

そして、大きな週末を前に最後の言葉を残したのは、USAと大一番でぶつかるサモア代表ヘッドコーチのRamsey Tomokinoだ。 

「我々のチームとしてのメッセージは一つ。『それ(ドーピング)はやる価値がないし、私たちはやらない。』」