アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ2025: 準決勝プレビュー

大会は地域を跨いだのノックアウトフェーズに突入します。フィジー、日本、トンガ、カナダはいずれもトロフィー獲得を狙い、サモアとアメリカは5位決定戦で激突。勝者にはラグビーワールドカップ2027の出場権が与えられます。

コロラド州デンバーのディックズ・スポーティンググッズ・パーク(DICK’S Sporting Goods Park)では、今週末に3試合が行われ、アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ2025決勝シリーズが幕を開けます。サモアとアメリカが5位決定戦で対戦した後、準決勝第1試合でトンガと日本が激突。続く準決勝第2試合ではフィジーとカナダが相まみえます。

サモア 対アメリカ

会場: ディックズ・スポーティンググッズ・パーク(デンバー、コロラド)

レフェリー: Damian Schneider(アルゼンチン)

アシスタントレフェリー: Andrew Brace(アイルランド)、Craig Evans(ウェールズ)

TMO: Marius van der Westhuizen(南アフリカ)

今大会の第1試合ではサモアとアメリカが激突。優勝争いはできませんが、勝者にはラグビーワールドカップ2027出場という「ゴールデンチケット」が与えられます。両国の対戦は今回で9度目。サモアは過去8試合で6勝しており、昨年日本の花園ラグビー場で行われた対戦、そしてアメリカ国内での2試合も制しています。

サモアは1991年以来、すべての大会に出場しており、その記録を守るべく勝利を目指します。一方アメリカは、2年前のフランス大会で予選敗退を喫した悔しさを晴らすべく臨みます。

プレッシャーはScott Lawrence率いるアメリカにのしかかっています。先週カリフォルニアで日本に敗れたことでPNCは5連敗。2013〜2014年以来となる大会最長の連敗です。

それでもLawrenceヘッドコーチと初キャプテンJason Dammは、敗戦の中に成長を見いだしています。
Lawrenceは、「より長い時間、ボールを持ってプランを実行できました。ただ、相手は強く、ボールを失った時間帯に厳しく罰せられました。」とコメントしました。
一方で、DammはRugbyPass TVに次にように発言しました。「望んでいた結果ではありませんが、カナダ戦より一歩前進した試合でした。そこから得たエネルギーと取り組みをさらに積み上げます。」

敗れたチームは、ワールドカップ出場権をかけてチリとのホーム&アウェー方式のプレーオフに臨むことになります。

試合登録メンバー:

サモア代表 (1-15): 1 Aki Seiuli 2 Luteru Tolai, 3 Michael Alaalatoa (キャプテン); 4 Benjamin Petaia Nee-Nee, Michael Curry; 6 Olajuwon Noa, 7 Alamanda Motuga, 8 Iakopo Mapu; 9 Connor Tupa’i, 10 Rodney Iona; 11 Tuna Tuitama, 12 Henry Taefu, 13 Melani Nanai, 14 Elisapeta Alofipo; 15 Lolagi Visinia

リザーブ: 16 Ray Niuia, 17 Jarred Adams, 18 Marco Fepulea’i, 19 Potu Leavasa, 20 Abraham Papali’i, 21 Melani Matavao, 22 Christian Leali’ifano, 23 Thomasi Alosio

アメリカ代表: 1 Jack Iscaro, 2 Kapeli Pifeleti, 3 Pono Davis; 4 Marno Redelinghuys, 5 Jason Damm (キャプテン); 6 Viliami Helu, 7 Cory Daniel, 8 Paddy Ryan; 9 Ruben de Haas, 10 Chris Hilsenbeck; 11 Toby Fricker, 12 Tommaso Boni, 13 Dominic Besag, 14 Rufus McLean; 15 Mitch Wilson

リザーブ: 16 Kaleb Geiger, 17 Ezekiel Lindenmuth, 18 Maliu Niuafe, 19 Tevita Naqali, 20 Christian Poidevin, 21 Ethan McVeigh, Luke Carty, 23 Erich Storti

トンガ対日本

会場: ディックズ・スポーティンググッズ・パーク(デンバー、コロラド)

レフェリー: Luc Ramos(フランス)

アシスタントレフェリー: Andrew Brace(アイルランド)、Robin Kaluzniak(カナダ)

TMO: Tual Trainini(フランス)

トンガの今大会最大の目標は、できるだけ早くワールドカップ2027出場権を確定することでした。その目的はすでに達成済み。サモアがフィジーに敗れたことで、トンガはベンチからその瞬間を迎えました。

次の目標は大会最高成績(準優勝: 2011年、2016年)の更新です。優勝経験はありませんが、勢いを持って挑みます。

対するはエディー・ジョーンズ率いる日本。2年前のフランス大会でプール3位に入り、すでにオーストラリア行きの切符を手にしています。トンガが日本に勝ったのは2015年が最後。ブレイブブロッサムズは過去9試合で8勝、唯一の黒星は昨年の決勝フィジー戦です。ジョーンズは今大会での雪辱を明言しています。

トンガは2024年大会でプール戦全敗から5位に終わりましたが、成長を示すチャンスを狙います。

試合登録メンバー: 

トンガ代表 (1-15): 1 Siegfried Fisi’ihoi, 2 Samiuela Moli, 3 Ben Tameifuna (キャプテン); 4 Veikoso Poloniati, 5 Harison Mataele; 6 Tupou Afungia, 7 Foto Lokotui, 8 Siosiua Moala; 9 Sonatane Takulua, 10 Patrick Pellegrini; 11 John Tapueluelu, 12 Uilisi Halaholo, 13 Fetuli Paea, 14 Nikolai Foliaki; 15 Salesi Piutau

リザーブ: 16 Sosefu Sakalia, 17 Tau Koloamatangi, 18 Solomone Tukuafu, 19 Justin Mataele, 20 Tevita Ahokovi, 21 Siaosi Nai, 22 James Faiva, 23 Josiah Unga

日本代表: 1 木村 星南, 2 江良 颯, 3 竹内 柊平; 4 ジャック・コーネルセン, 5 ワーナー・ディアンズ (キャプテン); 6 ベン・ガンター, 7 下川 甲嗣, 8 ファカタヴァ アマト; 9 藤原 忍 , 10 李 承信; 11 T長田 智希, 12 チャーリー・ローレンス, 13 ディラン・ライリー, 14 石田 吉平; 15 サム・グリーン

リザーブ: 16 佐藤 健次, 17 小林 賢太, 18 為房 慶次朗, 19 ワイサケ・ララトゥブア, 20 ティエナン・コストリー, 21 マキシ ファウルア, 22 福田 健太, 23 廣瀬 雄也 

フィジー対カナダ

会場: ディックズ・スポーティンググッズ・パーク(デンバー、コロラド)

レフェリー: Eoghan Cross(アイルランド)

アシスタントレフェリー: Craig Evans(ウェールズ)、Lex Weiner(アメリカ)

TMO: Tual Trainini(フランス)

カナダはアメリカ同様、ワールドカップ2023出場を逃しました。しかし今回はすでに2027年大会の出場権を確保した状態で準決勝に臨みます。初戦でアメリカを破り、15試合ぶりのPNC勝利を挙げたことで出場が決定。2週間後、日本がアメリカに勝った時点で切符を確定しました。

ただし歴史的には苦戦が続いています。フィジーには2013年以来勝てておらず、オセアニア勢に対しても12連敗中。最後の勝利は12年前のトンガ戦です。

一方、昨年大会覇者で6度の優勝を誇るフィジーは、タイトルを譲るつもりはありません。今大会でも2試合で失点はわずか25点、しかも両試合とも後半は無失点に抑えています。

それでも世界ランキング24位のカナダにとって、フィジー撃破は開幕戦でアメリカを下した以上の大番狂わせとなるでしょう。

試合登録メンバー:

フィジー代表 (1-15): 1 Eroni Mawi, 2 Tevita Ikanivere (キャプテン), 3 Mesake Doge; 4 Mesake Vocevoce, 5 Isoa Nasilasila; 6 Etonia Waqa, 7 Elia Canakaivata, 8 Viliame Mata; 9 Simione Kuruvoli, 10 Caleb Muntz; 11 Taniela Rakuro, 12 Inia Tabuavou, 13 Seta Tamanivalu, 14 Kalaveti Ravouvou; 15 Ponipate Loganimasi

リザーブ: Zuriel Togiatama, 17 Haereiti Hetet, 18 Samu Tawake, 19 Temo Mayanavanua, 20 Motikai Murray, 21 Sam Wye, 22 Kemu Valetini, 23 Joji Nasova

カナダ代表: 1 Calixto Martinez, 2 Dewald Kotze, 3 Cole Keith; 4 Piers Von Dadelszen, 5 Callum Botchar; 6 Mason Flesch (キャプテン), 7 Siôn Parry, 8 Matthew Oworu; 9 Jason Higgins, 10 Peter Nelson; 11 Josiah Morra, 12 Spencer Jones, 13 Noah Flesch, 14 Nic Benn; 15 Shane O’Leary

リザーブ: 16 Jesse Mackail, 17 Emerson Prior, 18 Conor Young, 19 Izzak Kelly, 20 Matt Heaton, 21 Brock Gallagher, 22 Talon McMullin, 23 Kainoa Lloyd

すべてのアサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ2025の試合は、RugbyPass TVまたは一部地域の放送パートナーを通じて視聴可能です。RugbyPass TVのアカウントをお持ちでない方はこちらから無料で登録できます。

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