東芝によると、湯原氏は29日の朝、クラブハウスで自主トレーニング中に倒れ、病院へ救急搬送されたが、搬送先の病院で帰らぬ人となった。死因は公表されていない。

湯原氏はこの前日にもコーチとしてチーム活動に加わっていたそうで、特に変わった様子もなく、体調不良を抱えていることもなかったという。チームは突然の訃報に、29日の練習を急遽中止し、30日は当初の予定通りに休養日とした。

 2006年に流通経済大学から東芝へ入社した湯原氏は、2008年10月の日本IBM戦でトップリーグにデビュー。その後、2019年に東芝のアシスタントコーチに就任するまで、トップリーグ通算120試合に出場。今季から東芝のFWコーチに就任していた。

千葉県出身のフッカーは、2008年~2009年のリーグ連覇に貢献し、2017年1月のパナソニック戦でリーグ100試合出場をマークした。

 日本代表では2010年5月の韓国代表戦で初キャップを獲得。それ以降、22キャップを手にした。ラグビーワールドカップでは2011年ニュージーランド大会と2015年イングランド大会と2大会でメンバー入り。後者では出場機会はなかったものの、日本代表の南アフリカ代表戦での勝利などチームの大会3勝を支えた。

 日本ラグビーフットボール協会の森重隆会長は、「突然の訃報に驚きと悲しみで言葉もありません。フォワードの要として日本代表を支えてきた長年の功績は計り知れず、今後指導者としての活躍も期待されていました。これまでのラグビー界へのご功労に敬意を表するとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます」と述べて、湯原さんの36歳という若さでの旅立ちを悼んだ。

 また、トップリーグの太田治チェアマンは、「急な知らせに驚きを隠せずにおります。2008年のデビューより、11シーズンという長きにわたり、トップリーグを代表する選手として活躍し、2019年からはコーチとして新たなチャレンジを始めた矢先のことだけに、残念でなりません。ここに心より哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみを申し上げます」とコメントを寄せた。

 多くの日本代表選手らも、突然の知らせに驚きながら、湯原氏への思いをSNSでつづった。

 2015年ワールドカップメンバーでセブンズ日本代表のWTB藤田慶和選手(パナソニック)は、「本当に信じたくないし、信じられへん。ユハさんはいつも明るくて、後輩の僕たちにいつも声をかけてくれて笑顔と元気を与えてくれていました。その言葉にたくさん助けられた」と述べて、別れを悲しんだ。

 同じく2015年大会メンバーのHO木津武士選手(日野)は、「一緒にワールドカップに出場した同じポジションの先輩。いつもフッカーの技術を包み隠さず全てを教えてくれた、明るくて優しい先輩でした」と振り返った。

昨年のワールドカップで日本代表の8強進出に貢献したWTB福岡堅樹選手(パナソニック)は、「初めて代表に行った時から、とてもやさしく気さくに接してくれたのを今でも覚えています。あまりに突然のことで動揺してますが、心からご冥福をお祈りいたします」と述べた。