サンウルブズのスーパーラグビー挑戦が、フィールドに戻る機会がないまま終わる。

新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて3月中旬からスーパーラグビーはシーズンが中断。サンウルブズも3月14日のブリスベンでのクルセイダーズ戦を最後に、活動を休止。多国籍の選手たちはそれぞれの国に戻るなどで自宅待機が続き、4月からは世界5か国をつないでオンラインによる合同トレーニングを実施し、再開に備えていた。

世界各国で感染状況が異なる中、オーストラリアでは同国のチームのみによるスーパーラグビー国内大会の形式で7月から再開する計画が浮上。オーストラリアカンファレンス所属のサンウルブズも参戦を希望していた。

しかし、各国では依然として入国制限や入国後2週間の自粛隔離など、国際間移動には制限措置が取られている。

オーストラリアも同様で、現在、日本からの入国を認めていない。入国が許可された場合でも、選手はトレーニング開始前にホテルの個室で14日間の隔離が義務付けられ、また、チームが大会のために12週間滞在するためのキャンプ地を用意する必要があった。

このため、サンウルブズを運営するジャパンエスアールでは、オーストラリア協会を通じて同国政府への働きかけ、参戦への道筋を探ってきていたが、この日までに思うような回答は得られなかった。

ジャパンエスアールは、「COVID-19の影響は大きく、常に状況が変化する中、残された時間でサンウルブズが参戦できる条件が整わなかったため、7月3日からオーストラリアで試合を行うための準備が間に合わないという結論に至った」と説明した。

2016年から参戦してきたサンウルブズは、今季をもってスーパーラグビーからの除外が決まっていたが、今回の結果により、戦う機会のないままシーズンを終え、チーム活動も5月30日のオンライン合同トレーニングが最後となる可能性が高い。

ジャパンエスアールの渡瀬裕司CEOは、「サンウルブズの試合再開を楽しみにお待ちいただいていた皆様には、その願いをかなえることができず、残念な報告となりましたことをお詫び申し上げます」と、ファンへ頭を下げる。

試合に戻れないままの終了に、渡瀬氏は「このような形でシーズンを締めくくることとなり、大変悔しい」としながらも、5シーズンにわたる参戦については「世界で最もレベルの高いリーグに参加できたことは大変光栄であり、名誉あること」と述べた。

また、日本ラグビーフットボール協会の森重隆会長も、「サンウルブズの5年間の軌跡は決して消えるものではありません。昨年のラグビーワールドカップにおける日本代表の活動が語られるとき、等しく、サンウルブズの存在がその活躍を導いたと、多くのファンの方々に語られていることが、それを証明しています」と述べ、「サンウルブズに参加したすべての選手とスタッフに対して、その献身的な貢献に深く感謝いたします」とコメントした。

サンウルブズは2015年のラグビーワールドカップ後に、2019年日本大会へ向けて日本代表選手の強化策の一環として発足。2016年にリーグの2枠拡大を受けてアルゼンチンのジャガーズとともに参戦し、初年度は1勝1分13敗、2年目に2勝13敗、3年目に3勝13敗、昨シーズンは2勝14敗という成績で推移した。

今季は2月1日の福岡での開幕戦でレベルズに勝利し、白星スタートだったが、その後は5連敗を喫していた。5年間の通算成績は9勝1分58敗だった。