【東京・10月14日】ラグビー・ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメントがいよいよ始まるが、1次リーグで敗退したチームにも素晴らしい選手がいた。そうした5選手を取り上げた。
セミ・ラドラドラ(フィジー)
フィジーはウェールズ戦で敗れたが、WTBとして出場したセミ・ラドラドラはプレーヤーオブザマッチに選ばれた。「なんとすごい選手なんだ」とイングランドのエディー・ジョーンズ監督はラドラドラについて試合後に述べた。
「W杯であのパワー、スピード、巧みな動きでプレーをするのを見るだけで十分だという気分になってしまう。私が見た中で最高の選手の一人で、私は彼のファンだ」と同監督はこれ以上ない表現でラドラドラをたたえた。
If you were building the perfect rugby player, Semi Radradra would be a pretty good blueprint 💪✨
— Rugby World Cup (@rugbyworldcup) October 4, 2019
What a talent @Fijirugby have 💯👌#RWC2019 #GEOvFIJ pic.twitter.com/ANYmBycap2
タギル・ガジエフ(ロシア)
情勢不安に揺れるロシア連邦最南端のダゲスタン共和国出身のタギル・ガジエフは「ダゲスタンで何かをしようと思ったら、かなりの気骨が必要だ」と言う。
武道家からフランカーに転じた25歳のガジエフは、W杯開幕の日本戦でパワフルな動きを見せ、アイルランド戦では18回のタックルを成功させた。ブレークダウンでは相手にとって厄介な存在となった。
ガジエフは4時間かけてドライブしてニュージーランドのキャンプ地を訪れ、憧れのソニービル・ウィリアムズに会うことができた。
#RWC2019: Before returning home from Japan, one of our tournament standouts Tagir Gadzhiev meet with All Blacks @SonnyBWilliams and @TuungafasiO. The players exchanged shirts and a traditional Dagestani Papakha pic.twitter.com/UlNRSDgAf7
— Rugby Union Russia (@russiarugby) October 14, 2019
ジェーク・ポレドリ(イタリア)
イタリアの伝説的なナンバー8のセルジオ・パリセの代表最後の試合となるはずだったニュージーランド戦は台風19号の影響で中止となったが、パリセはジェーク・ポレドリを自分の後継者と見ているようだ。
イタリア人の祖父母を持つ23歳のポレドリはイングランド生まれ。カナダ戦では14回のタックルをかわしたが、32年のW杯の歴史上、1試合でこれほどの記録を出したFWはいない。
Jake Polledri.
— Rugby World Cup (@rugbyworldcup) September 27, 2019
Tackle breaking machine 💪💥⚡️@Federugby 🇮🇹#RWC2019 #ITAvCAN #RWCFukuoka pic.twitter.com/Il2iPryK5z
ポレドリはそのパワフルな攻撃スタイルから、ニュージーランドの第3列アーディー・サベアと比べられている。
フェリペ・ベルチェシ(ウルグアイ)
格上のフィジーから、ウルグアイが30-27で勝利を挙げた後半35分のPGを決めたフェリペ・ベルチェシ。喜びに沸くチームメートの中でベルチェシは最も冷静だった。「練習試合でのキックと思ったよ」と述べた。

フランスでプレーする28歳のベルチェシは若く、小柄なウルグアイの司令塔を務めたが、十分に期待に応えた。7回のキックのうち6回成功、タックルを12回決め、相手ボールを3回奪った。1次リーグD組での得点ランキングは2位となった。
セイン・カペリ(トンガ)
世界で最も破壊的なボールキャリアで「機関車セイン」として知られる大型フランカー。W杯でトンガの初戦、イングランド戦の前半12分から出場。突進してくるセイン・カペリにタックルに出たビリー・ブニポラは「頭を下げて向かい、無事に決まってくれと祈ったよ」と述べた。地震を起こすような激しいタックルだった。
カペリは単なる一発屋ではない。イングランド戦では16回以上のタックルを決め、フランス戦では試合終了間際にトライを奪い、1次リーグ突破を前にしたフランスを慌てさせた。
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