【東京・10月8日】前回大会の初戦で、格下の日本にまさかの敗戦を喫した南アフリカだが、その日本がホスト国となった2019年大会で本物の強い「スプリングボクス」が戻ってきた。

南アフリカは昨年、テストマッチで7敗を喫したが、今年に入ってからは今大会初戦、王者ニュージーランドとの激戦の末に屈した1敗だけ。今大会でも「オールブラックス」の対抗馬として一段と存在感を高めている。

フィジカルで相手を圧倒する南アフリカは、FW戦の迫力があまりにも強烈なため、スマートでエキサイティングなチームと見られないことが多い。ヨハン・エラスムス監督も「うちはフィジカルが強く、不細工と見られがちだが、トライラインを超えられればいいんだ」と決して否定はしていない。

だが実際の南アフリカは、パワフルなFW戦に加え、タレントあふれるバックス陣の華麗さも併せ持っており、この両者の融合こそが「スプリングボクス」のラグビーを支えているのだ。

南アフリカにはチェスリン・コルビという快速WTBがいる。エラスムス監督の仕事は、最終的にコルビにボールが回るようなゲーム展開を仕掛けることだ。コルビについて、同監督はサイドに開いてボールを待つより、ボールがある密集へ積極的に加わることを期待している。

下の動画では、SHファフ・デクラークがボールをキャリーした後、フランカーのピーターステフ・デュトイにパス。その2人の動きによって、イタリアのディフェンスがボールに集まり、コルビが走り抜けるスペースが生まれたことを示す。

 密集戦ではパワフルなFWの押し上げからバックスへ切り替えるタイミングが重要だ。

スプリングボクスはそのあたりの呼吸を十分にわきまえていて、生み出したスペースへバックスが素早く攻め上がってくる。

せっかくスペースを作っても、FWからの切り替えが遅れてしまうチームがあるが、南アフリカはどのタイミングでFWからバックスへボールを繋げばいいか熟知している。

下の動画では、SOハンドレ・ポラードのキックを、右サイドを駆け上がったコルビがキャッチしてそのままトライを決めている。

このように南アフリカはFWとバックスのコンビネーションを駆使して重厚な攻めを繰り出している。

 

あまりにもFWの存在が強烈なため、「不細工なラグビー」に見えるスプリングボクスだが、進化を遂げて相手にとってとてつもない脅威となっているのだ。

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