【静岡・9月28日】世界ランキング9位の日本が、世界ランキング2位のアイルランドに堂々の逆転勝ち。前回大会の南アフリカ戦に続く大金星となったが、4年前とは明らかに違う日本の戦いぶりだった。

初戦のアイルランドの試合(対スコットランド)内容がほぼ完ぺきだっただけに、日本が勝つのは難しいというのが大方の見方だったろう。しかし、この日の日本は、キックでの展開を封印してアイルランドの強力FWと正面から向き合った。W杯3回目出場の堀江翔太が「普段通りなら(スクラムを)押されないと思っていたので想定内」としっかりFWをまとめ、真っ先に密集へ飛び込んでいった。

5分にSO田村優がPGを外す嫌な滑り出し。13分にCTBギャリー・リングローズに先制トライを許したものの、17分に田村優がPGを決めて3-5。20分にロブ・カーニーにトライされて3-12とされたが、33分、39分に田村優がPGを成功させて9-12と食らい付いた。「展開はゲームプラン通り」(田村優)で後半へ持ち込んだ。

この日の小笠山総合運動公園エコパスタジアムは気温25度前後で湿度も高い天候。この時期の最高気温が15度前後というアイルランド勢にとっては、これまでのW杯では経験したことがない厳しいコンディションだったはず。過去9戦すべてで圧勝してきた相手の日本の出足が終盤まで鈍らなかったのに対し、7割前後の地域支配を許していた。じわじわと追いつめていた日本が勝負に出たのが18分。素早いパス回しから、最後は交代出場していた俊足WTB福岡堅樹へパスが渡って左中間に逆転のトライ。31分には田村優がPGを決めて19-12と突き放した。

歓喜の瞬間がついに訪れる。汗と涙にぬれた桜のジャージーのたくましい男たちが喜びを爆発させ、ベンチからピッチへ駆け込んだスタッフとも感激を分かち合った。再び世界を驚かせたW杯2度目の大金星だが、やるべきことをやった結果と選手たちは冷静に受け止めている。「ティア1のチームに勝てるという自信になった」と稲垣啓太は淡々と、静かな口調で激戦を振り返った。

この日の勝利で、過去9位が最高だった日本の世界ランキングが跳ね上がることは確実。1次リーグで次戦はサモア、最終戦はスコットランドとの試合を残しているものの、A組1位突破の可能性が膨らんだ。「ワンチーム」を合言葉に過酷な合宿とタフなテストマッチをこなしてきた日本が、歴史を書き変えつつある。

RNS kf/hh