【東京・9月27日】ラインアウトは完全な攻撃の機会となる。ディフェンスラインとアタックラインがラインアウトから10メートル下がるので、攻撃のスペースができる。ディフェンダーを気に掛ける前に、多くの興味深いことを行う時間がある。攻撃はいかにうまくボールを奪うかにかかっている。ラインアウトでどのようにして確実にボールを奪うのか、そしてその後、何をするのか?

 

 

多くの場合、ラインアウトでボールを投げ入れるチームがボールを獲得する。なぜならボールがどこに投げ込まれるか知っているからだ。アタック側は事前にあらゆる動きを考えておき、ラインアウトの前に相手にわからない「暗号」で互いにコミュニケーションを取る。相手チームは、アタック側がどこに動こうとしているのかをつかんで、攻撃を防ぐために選手を配置しなければならない。アイルランドの選手がスコットランドの選手の動きを追いかけようとしているとしよう。スコットランドは、ジャンパーを正しく持ち上げる。しかしスコットランドはアイルランドが考えていたよりももっとすばやく、そしてもっと高く引き上げる。ラインアウトでボールを勝ち取るためには、相手に不意打ちをくらわせることとスピードが大切だ。相手チームに他の誰かが持ち上げられると考えさせ、相手チームが反応する前にジャンパーを持ち上げることが必要だ。

 

 

お分かりのように、ラインアウトでボールを勝ち取るためには、100キロの体重があるフォワードの選手が複雑な動きをする必要がある。ボールを確実に獲得するため、みんなが一丸となって取り組む必要がある。しかしラインアウトで複雑な動きはやめて、違ったことをするチームもある。例えば、フィジーは、ラインアウトに参加している選手ではなくて、10メートル下がった地点に立っているSOのベン・ボラボラにボールを投げ入れようとする。ひとたびボールが投げ込まれれば、彼は10メートル下がった地点から走って、ラインアウトの後方でボールをキャッチして直ちに攻撃を始める。このように相手を打ち負かすのではなく、ラインアウトの外で崩すやり方もある。

 

 

どんな形であれ、ひとたびラインアウトを制すれば、攻撃のためのボールを得たことになる。ディフェンスがすべて密集している好機を捉えて、ボールを遠くへ運ぼうとすることがしばしばあるが、これだけが攻撃の方法ではない。タッチラインと5メートルラインの間でスペースができることがある。ディフェンス側は多くの時間、そこに1人の選手を置くだけだ。例えば、フィジーはこれをうまく使って、モールを作るふりをしてディフェンスの選手を引き込み、そこでできたスペースを攻める。

 

今度、ラグビーワールドカップ2019日本大会で試合を見る際、ラインアウトがどのように行われるかぜひ注目してほしい。ボールを投げ込む前にいろいろな動きをして相手をだまそうとしているのか、あるいはジャンパーを高々と持ち上げて相手を打ち負かそうとしているのか?ディフェンス側も対応を変えてくるのか?ぜひ注目してほしい。

RNS sl/sdg/co/dg