2002年大会以来の世界大会で、ここまで結果を出せずにきた日本ですが、最終戦では15年ぶりとなるワールドカップでの勝利を目指して、アジアのライバルの香港との対戦に臨みます。

日本の香港との対戦成績は、有水剛志ヘッドコーチ体制になった2014年からの7戦で、就任1年目に14-15で敗れて以来、今年7月のアジア女子チャンピオンシップでの2戦2勝(58-0、60-19)を含めて6連勝中です。

香港は、女子スコットランド代表での指導経験もあるJo Hull監督の下、ワールドカップ初出場。プールAではカナダ(0-98)、ニュージーランド(0-121)、ウェールズ(15-39)と3連敗で、9~12位順位決定戦初戦ではスペインに7-31で敗れました。

しかし、ここ2試合では徐々にプレーに手応えを覚えているようで、日本戦へは大会初勝利を挙げるべく、過去の対戦以上のモチベーションで臨んでくるのは間違いありません。

「ワールドカップ決勝のつもりで戦う」と言うHull監督は、「前回の日本との対戦では実力を発揮できなかったが、今回は違う。日本との対戦で、この大会でどのぐらい成長できたかが分かる絶好の機会。選手たちも意気込んでいる」と話しています。

女子日本代表SOの山本実選手は、「香港も絶対に強い気持ちで来ると思う。ワールドカップは何が起こるか分からない」と、気を引き締めています。

ワールドカップ最終戦に臨む日本は、22日の9位決定戦のイタリア戦から4人を入れ替えました。

HOでプレーしてきた齊藤聖奈キャプテンが左PRに入り、ここまでの4試合で健闘してきた江渕まこと選手は初めて控えに回り、HOは鈴木実沙紀選手が務めます。

三村亜生選手がLOに戻り、CTBにはフランスとの初戦での危険なプレーで3試合の出場停止処分を受けていた冨田真紀子選手が復帰します。黒木理帆選手に代わってWTBに入る加藤あかり選手は、オーストラリア戦以来の先発です。

また、大会途中に追加招集されていた井上愛美選手がリザーブで初の試合メンバー入りで、ワールドカップ初出場の機会を待ちます。

有水ヘッドコーチは単に勝つことだけでなく、日本のプレーを表現した上での勝利を目指しています。「まだワールドカップでベストゲームができていない。相手は関係なく、80分間を通して自分たちのベストゲームができるようにチャレンジしたい」と、指揮官は話しています。

日本が香港に勝つことができれば、2002年大会でのオランダ戦以来の勝利となります。

キャプテンの齊藤選手は、「クイックにワイドに攻め続けてトライを獲る、サクラフィフティーンのラグビーを世界に知らしめたい」と話しました。

女子日本代表:1. 齋藤聖奈(キャプテン)、2. 鈴木実沙紀、3. 南 早紀、4. 三村亜生、5.櫻井綾乃、6. 末 結希、7. 鈴木彩夏、8. 高野眞希、9. 津久井萌、10. 山本実、11. 堤ほの花、12. 冨田真紀子、13. 長田いろは、14. 加藤あかり、15. 清水麻有、16. 小林ちひろ、17. 片岡瑞帆、18. 江渕まこと、19. 日向寺亜依、20. 塩崎優衣、21. 野田夢乃、22. 井上愛美、23. 田坂藍.

女子香港代表:1. Lau Nga Wun, 2. Roycle Chan, 3. Lee Ka Shun, 4. Chow Mei Nam (captain), 5. Chan Ka Yan, 6. Christy Cheng, 7. Chan Tsz Ching, 8. Christine Gordon, 9. Mak Ho Yee, 10. Rose Hopewell-Fong, 11. Chong Ka Yan, 12. Kelsie Bouttle, 13. Natasha Olson-Thorne, 14. Kwong Sau Yan, 15. Adrienne Garvey, 16. Winnie Siu, 17. Karen So, 18. Pun Wai Yan, 19. Tsang Sin Yan, 20. Amelie Seure, 21. Jessica Ho, 22. Lee Tsz Ting, 23. Colleen Tjosvold.